昨日の不可解なペナルティのショックから立ち直れないまま、決勝を迎えた。気温28度、路面温度40度。前戦トルコに比べれば、秋に近づいてきたな、と思わせるレースコンディション。
いよいよ、レーススタートの時間だ。フロントローは、次期フェラーリのエースを賭ける二人、キミ・ライコネン、ミハエル・シューマッハ。第1シケインは大注目のポイントだ。大混雑からの混乱はあるのか・・・?
【スタート~1stスティント】
ニックが好スタートを切り、ミハエルの前に出たものの、第1シケインの出口で並びかけられ、逆転される。その後、ニックのスピードが伸びず、クビサ、マッサ、バットン、アロンソからオーバテイクされる。ちょっとミハエルとの混乱で、どこかをぶつけたのか・・・?アロンソは、第1シケインでニックに仕掛け、シケイン手前で前に出て、カットしながら走り続ける。
クビサがマッサを押さえ込む状態で、その後ろにバットン、アロンソ、ニックと続く。アロンソとしては、この状況を活かし、一刻も早く前に抜け出したいところ。
キミ、ミハエルは、お互いにセクター最速を更新しながら、後続との差を広げつつある。
ちょっとTVには写らないが、琢磨が5周目で26秒台に突入。前を走るモンテイロとは約5秒差。SA-06ももう少し熟成が足りないか・・・?鈴鹿までにもう少しファインチューンを進めなくてはならない。
最近のモンツァは、性能差が少ない同士のタイム差が非常に小さく、あちらこちらでバトルが繰り広げられている。前後約1秒差のところが8箇所ほどある。TVには写らないが、LiveTimingはやはり面白い。
9周目、ニコがノロノロとピットに戻る。ハイドロ系?駆動力を無くしている感じだ。
10周を経過した順位(Top10)は、キミ、ミハエル、クビサ、マッサ、バットン、アロンソ、ニック、デ・ラ・ロサ、フィジコ、バリチェッロ。予選結果と大きく変動はない。後者2人は、やはり1ストップ作戦なのだろう。
14周目、デ・ラ・ロサがピットイン。約25周分(40周目あたり?)程度のガスチャージ。翌周キミもピットイン。デ・ラ・ロサよりも少なめのチャージ。フィジコの前に戻る。これを見て、ミハエルが、どのようなストラテジで来るのかが見もの。最近のマクラーレンは、1stスティント短めの選択というのはいいんだけど、交換時間がかかりすぎ、というのが問題だ。
16周目、ミハエルがピットへ。静止時間は9.5秒。キミの前で戻る。(嗚呼・・・)
この時点で、なんとルーキー・クビサがトップを走行。なんて新鮮な光景だろう。とても速いドライバ。ポーランドというモータスポーツ後進国の出自とは思えない21歳だ。BMWも格安で良いドライバを拾い、ラッキーですな・・・。
19周目、マッサ、アロンソがピットへ。フェラーリは、是が非でもマッサをアロンソの前で終わらせることに執着。その後、アルバース、左近などがピットへ入る。左近はそのままリタイヤしたようだ。
20周目を迎えた順位(Top10)は、クビサ、ニック、ミハエル、キミ、フィジコ、バリチェッロ、マッサ、ヤーノ、バットン。
20周目にバットン、21周目にニックがピットイン。ニックは、アロンソの前に出た。この周回で、デ・ラ・ロサがコースオフ、リタイヤ(どうやらトラブルのようだ。)。22周目、クビサがピットイン。
【1st~2ndスティント】
24周目、ニックにドライブスルーペナルティ。ピットレーンスピーディングが原因。アロンソから見ると、おいしい話だ。
26周目、琢磨がピットイン。そろそろ1ストップ勢のピット作業が見られ始める。フィジコも作業を終えた。琢磨の給油口が閉まっていない。直線が長いだけに、やや危ないのでは・・・?
28周目、ラルフ、モンテイロ、29周目、ヤーノ、スピード、30周目、バリチェッロ、ウェバ、リウィッツィがピットイン。まだ終えていないのは、レッドブルの2台。
30周目完了後の順位(Top10)は、ミハエル、キミ、クビサ、マッサ、アロンソ、バットン、フィジコ、ニック、バリチェッロ、デビッド。クビサがまだまだ頑張ってTop3をキープしている。
残り20周をむかえた。そろそろ、2回目のピット作業も見えてくるタイミング。残り15・6周あたりがピークになると思われる。
残り15周、キミがピットイン。ちょっと手間取りながらピットアウト。クビサの前(2番手キープ)で戻る。3~5番手争い、クビサ、マッサ、アロンソの位置関係が面白い。フェラーリとしては、アロンソを5位に釘付けておきたいところ。
翌周、ミハエル、マッサと続けてピットイン。同一周回で対応した。ミハエルの前に、周回遅れの塊が現れる。前述したように、後方グループは後方グループなりのバトル(差、1秒前後)があり、1度現れると、対処しきるまでに時間がかかってしまう。
当然、その後ろのキミ、クビサ、アロンソが引っかかるが、その隙をついてクビサ、アロンソが同時ピットイン。交換作業はルノーが早く、アロンソがクビサをかわすと同時に、レーンアウト時点でマッサの前に出たため、アロンソは3位に上がる。
【最終スティント】
残り10周、衝撃的な映像が・・・アロンソがホームストレートエンドで、白煙を噴くエンジンブロー。最悪のシナリオ、ノーポイント。ティフォッシの歓声・絶叫がモンツァの森に響き渡る。エンジンサーキットでのルノーエンジンのブローは、数年ぶりに見るトラブルだ。
それを受け、フェラーリのクルーが動きを見せる。マッサが緊急ピットイン。アロンソの目の前でのブローを回避するのに急ブレーキング、フラットスポットができ、バイブレーションが激しくなったようだ。
この結果、どう考えても、コンストラクターズではフェラーリが逆転、ドライバーズでもかなり厳しいポイント差となる(かもしれない・・・)。やはり、モンツァの女神は、時に厳しい顔を見せる。(かつてのヒル、ハッキネンなどに見せたように・・・)
残り5周での順位(Top10)は、ミハエル、キミ、クビサ、フィジコ、バットン、バリチェッロ、ヤーノ、ニック、マッサ、ウェバ。やはり、4位以下を見ると、1ストップ勢もだいぶ顔を見せるようになった。キミは、エンジンをいたわるかのようなクルージングタイムでラップを刻む。前には追いつけず、後ろも開いている。良策だろう。
残り3ラップ。ヤーノ、ニック、マッサの3人による7~9位争いが激しくなる。ポイントを取れるor取れないでは大きな違いだ。
ファイナルラップ、ミハエルがチェッカーに向かい走る。最終パラボリカもクルージングで抜け、通算90勝目を勝ち取った。続いて、王位を継承するのか、キミ。3位には、これからその王位を目指し、激しく争いを見せてくれるだろうクビサ。ルーキー初表彰台だ!
4位以下は、フィジコ、バットン、バリチェッロ、ヤーノ、ニック、マッサ、ウェバ。(以下略。)佐藤琢磨は16位完走。トヨタ・ラルフは精細を欠き15位。
モンツァは、毎年見る以上のティフォシの乱入振り。ミハエルは、アロンソに対して2ポイント差と迫った。最高のホームレース結果だ。たら・ればは言いたくないけど、アロンソが予選5位の結果をキープできていたなら、どうなっていただろう・・・?やはりエンジンブローしてしまっただろうか・・・?普段以上にプッシュしてしまった結果だとしたら、やはり、あの制裁については、とても納得いかない。
パルクフェルメに戻ったミハエル。チームクルーに迎えられるものの、なんとなく物憂げな顔を見せる。やはり引退・・・?この2ポイント差は、チャンピオンを目指す者として、逆転楽勝な差だ。残り3戦、今回のつまらないチャチャはあったものの、最後まで息を抜けないレースが見られることは面白いことだ。
久々に聞くドイツ国家。ミハエルがキミに表彰台上で肩を寄せ、何か語りかける。「まぁ、もう少し待て・・・」なのか?「後は頼んだぞ・・・」なのか?
記者会見で、「My Last Race!」と発言した。引退宣言だ!
これまで大嫌いなドライバだったけど、これだけのビックネームが引退するというのも久しぶりだから、胸にジンとくる・・・顔色を見る限り、清々しい感じがする。
ひとつ残念なのは、キミがミハエルを倒すことができなかったことだろう。これは、ずっと彼の中でもジレンマとして残り続けるかもしれない。
嗚呼、鈴鹿は見に行かなくちゃだわ・・・
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