天気快晴、気温35度、路面温度52度という過酷な状況でスタートを迎えた2006年第14戦トルコGP、グリッドダウンは、ラルフ(5⇒15)、アルバース(16⇒22)、両名とも、エンジン交換によるペナルティだ。
Q3タイムがQ2タイムを上まわったマッサが、どの程度でガスチャージに来るのか?が気になるところ。
トルコGPは、年間通じて2戦しかない、左回りコース。高速コーナ、中・低速コーナ織り交ざった最近流行の安全コース。主なオーバテイクポイントは、高速11コーナをはさんだほとんどストレートと言って良い直線後の12コーナ。9&10コーナの立ち上がりが上手くいけば、オーバテイクが見えてくる。
【スタート~1stスティント】
パレードラップが終わり、全車グリッドについてシグナルブラックアウト。1コーナまでの間でアロンソがミハエルの前を伺うが、何とか抑える。その後ろでフィジコが煽りをくらい、フロントウィングを失う。コンストラクターズポイントを考えると、ルノーとしては大きな痛手だ。
それ以外にも混乱があり、モンテイロはリタイヤ。ラルフ、ニック、スピード、キミ、琢磨がピットイン。キミは、その後、コース復帰するが、コースアウト・クラッシュでレースを失う。もう、マクラーレンへの未練はないか・・・?琢磨もリタイヤ。06Bのデータ採りができずに残念。
5番手争いをしているウェバーvsクビサ。だが、8周目の8コーナでややはらみ、0.5秒差から2秒差まで広げられた。ミハエルは、ファステストを更新しながら、前を行くマッサにじわじわ迫るとともに、アロンソとの差をジワジワと広げる。
10周目完了時点でのTop10は、
マッサ、ミハエル、アロンソ、バットン、ウェバ、クビサ、ニコ、クリエン、デ・ラ・ロサ、ヤーノ。
12周目、1コーナを抜けたところで、リウィッツィがスピン。コースを若干ふさぐ形でとまったため、SCが入る。続々とピットイン。フェラーリは、隊列どおり、マッサ、ミハエルがタイヤ交換、給油を行う。アロンソも同時に入り、ミハエル、アロンソが逆転。どうせ、逆転されるのであれば、2ndスティントを長めに取るのが良策としたのか、ミハエルは長めの給油を行った。
15周目、SCが戻るアナウンス。各車、タイヤのバーニングに余念がない。16周目リスタート。リタイヤと思われた琢磨がピットでの修理作業を終えてコースインした模様。8番手以下の団子状態が面白い(ヤーノ、バリチェッロ、デビッド、ウェバ、クビサ、フィジコ、ラルフ)。18周目の12コーナイン側で、クビサがウェバに仕掛ける。13コーナ出口でかわして番手入れ替わるとともに、フィジコもウェバをかわす。
翌周の12コーナで、フィジコがクビサに仕掛けオーバテイク。クビサはメインストレートでスリップに入り、逆に仕掛けるが、若干スピードが足りず。
20周目完了時点でのTop10は、
マッサ、アロンソ、ミハエル、バットン、ニコ、デ・ラ・ロサ、クリエン、ヤーノ、バリチェッロ、デビッド。5番手ニコから10番手デビッドまではSC中の給油/タイヤ交換は実施していない。Q2以下組のため、当初から燃料を多く搭載しているためだろう。
クビサのタイムが伸びない。給油後のタイヤが良くないのか、重いから伸びないだけなのか・・・ラルフにもかわされて13番手にダウン。左近くんが1コーナ出口でスピン、リタイヤ。やはり経験不足なのか・・・井出くんの二の舞にならないことを祈る。
【2ndスティント】
24周目、冷却系のトラブルで、ニコがリタイヤへ。コスワースエンジンの信頼性に大きな問題があるとしか思えない。同一周回でヤーノ、デビッド、翌周にクリエンがピットイン。26周目にバリチェッロがピットイン。通常ルーティン作業を行う。空タンクに近づいたバリチェッロがヤーノを逆転。
26周目、ミハエルが8コーナでオーバラン。やはり、先の給油量が多いのか?
30周目、デ・ラ・ロサ、フィジコがピットイン、残り周回を回りきれる燃料を搭載してピットアウト。既に1度ウィング交換で入ってしまっているフィジコとしては、やらざるを得ないストラテジか?
30周完了時点でのTop10は、
マッサ、アロンソ、ミハエル、バットン、ラルフ、クビサ、デ・ラ・ロサ、ウェバ、バリチェッロ、フィジコ。デ・ラ・ロサがウェバ、バリチェッロの前に出られたのは僥倖か。ウェバは遅い割りに抜きにくいドライバだ。
本来であれば、12コーナで楽々と追い抜けるはずのバリチェッロvsウェバの関係は、バリチェッロのリアウィングが重過ぎてストレートスピードが伸びないことにある。ウィングを重くしないとタイヤに熱が入らないHONDAの問題点が浮き彫りになった事象である。ウェバをずっと前においておくのは大いにやっかいなことだ。
【3rdスティント】
残り24周、クビサが最後のピットイン。残り20周の12コーナ手前で、バリチェッロに「オーバテイクボタンを使え!」との指示。12コーナでウェバのイン側に仕掛け、オーバテイク。重いウィングとはいえ、さすがHONDA-Worksエンジンだ。
残り20周目、マッサ、アロンソ、バットンがピットイン、最後の作業を完了。次の周回でウェバも作業を終了。ミハエルはまだガソリン搭載量が多く残っていると思われるが、アロンソの前で戻るには、20秒以上の差をつけておきたいところ。現時点で約15秒差、1周回あたりは1.2秒差をつけている。5周分引き伸ばせるのか・・・?
40周完了時点でのTop10の順位は、
ミハエル、マッサ、アロンソ、バットン、デ・ラ・ロサ、バリチェッロ、フィジコ、ヤーノ、ラルフ、クリエン。
残り15周でミハエルがピットイン。どうしてもアロンソの前には戻れそうもない。やはりアロンソが前になる。コース上での勝負が見られるのか・・・?ミハエルのアウトラップは、驚異的な速さだ。1分48秒台前半で戻ってくる(他車は50秒台なのに・・・)。ニュータイヤ効果がやはり大きいか?アロンソとの差は1秒を切った。アロンソがどこまで後ろをコントロールできるか?にかかるが・・・この直接対決は見逃せない。
ピット作業は、46周目までに全車完了(最後はデビッド)。当分は現時点順位がホールドされる見込みだが・・・
残り10周時点でのTop10の順位は、
マッサ、アロンソ、ミハエル、バットン、デ・ラ・ロサ、フィジコ、ラルフ、バリチェッロ、ヤーノ、ウェバ。(クビサはどこいった、あっ、13番手だ。)
残り9周、6コーナあたりでミハエルがアロンソに仕掛けるが、失敗。ダウンフォースを失い、やや離される。やはり仕掛けどころは12コーナか?ギリギリのバトルが続く。
残り5周でのTop10順位は、先の残り10周時点と変化なし。バリチェッロが、ラルフに仕掛けている。7or8位をかけた日本メーカ同士のバトルだ。
残り3周、ミハエルがファステストラップを刻む。ラップ差は1秒をきっている。
ファイナルラップに突入。マッサがトップをキープ、後ろのアロンソvsミハエルの様子を伺いながらのクルージング。難関の8コーナを抜け、最後の12コーナを目指す。2台の差はつまらない。そのままの順位でフィニッシュライン。アロンソ、ミハエルの差は、10分の1秒単位での差はなし。アロンソのミハエルを抑え込んだテクニックはやはり非常に高度なもので、クリーンなバトルであったと言える。
2,3位のバトルが中心となってしまって見失いそうになったが、マッサが初優勝。コンストラクターズを考えると、大きなポイントとなる。今日の結果は、ある意味、非常に恵まれていた点も多々あるが、前のレースのバットンを考えれば、マシンの実力で妥当な勝利か?ブラジル国歌を聞くのもF1では久しぶりだ。(’04中国以来?)
チャンプ争いの観点で言えば、ミハエルが大きな2ポイントを失ない、逆に言えばアロンソは大きな2ポイントを得た結果と言える。自力チャンプ獲得の目をとりあえず失ってしまった。残り4戦、どのような結果が見られるのか?
次はフェラーリの聖地モンツァ。フェラーリとしては落とせない1戦。しかし、ルノーも次の戦いでVer-upしたエンジンを投入予定。アロンソもそれを搭載するために、今回のレースは3レース目のエンジンを選択した。次のレースにかける意気込みはどちらが強いのか・・・?
コンストラクターズ争いも目を離せない。青vs赤は2ポイント差。フィジコの力が発揮されていない点が問題だ。ルノーは、来年はフィジコを中心として戦うチームを想定しているのであれば、フィジコのモチベーションを上げることをもう少し考えたほうが良いのではないのか?
それにしてもキミの薄幸さといったら・・・どうにもならんな。次のモンツァでフェラーリ入りが発表されるのかな?
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